いっしょにちがおうプロジェクト「笑」

第ニ弾のテーマは、私たちになじみの深い「笑」という言葉。誰しも思い出や記憶の中には笑ったエピソードがあり、人の表情の数だけ「笑」があります。そんな大切な感情のひとつについて、私たちは改めて考えることにしました。



「笑」について

私たちは一生のうち、何回笑っているのでしょう?一言で「笑」と言っても、大笑い、苦笑い、泣き笑い、思い出し笑い、笑顔、、、様々な「笑」があります。人は誰かと笑顔を通わせながら生きていく方が遥かに素敵な人生になる。そんな感情を引き出せる商品があったら素晴らしいではないかと思うのです。笑顔ってデザインできるものなのでしょうか?



常識とズレ

まず私たちは前回と同様に、他のブランドスタッフといっしょにリサーチを始めました。最近笑った話、過去の面白かった出来事を発表し合ったり、「笑」に関する様々な本を読んだりしながら、著名人の考えや歴史を探りました。その中で、例えばカッチリ真面目な校長先生が壇上から転げ落ちると笑いが起きたり、突きつけられたナイフが実はおもちゃのナイフで、張りつめた気持ちが一気に緩んだりなど、自分が「こうだ」と思い込んでいる事に、思わぬズレが生じると、表情が緩んでしまう(※1)という発見がありました。これを「常識とズレ」と呼び、商品開発がスタートしました。


※1:サイバール社内でのリサーチに基づく内容です。



それでは具体的にどういった過程でタバラットの「笑」の商品が生まれてきたのか。ブランドマネージャーに社内スタッフがインタビューいたしました。

-こんにちは。社内スタッフの中野です。今回のプロジェクトでは、どんな商品を開発されたのでしょうか?

こんにちは、マネージャーの山本です。TAVARATでは、「笑」というテーマの中で「なくしもの日記」という商品を作りました。


-なくしもの日記ですか…。一体どういったものなのでしょうか?

ものをなくしてしまった時に、その時の感情やモノにまつわるエピソードなどを、イラストを添えて書き溜めておく日記です。上品な外観ですが、開くと、ハートや顔のイラストが書いていたりと、外見とのギャップに驚かれるかと思います。一冊が埋まった時、1ページ1ページを振り返ってみると、ちょっとしたなくしものも、はたまた大事なものをなくしたショックな思い出も、微笑ましく振り返ってもらえるかもしれません。


-どういった経緯で開発することが決まったのでしょうか?

タバラットのお客様は40代~60代の方が多く、普段はそれなりの立場でお仕事をされる男性です。会社では「しっかりとした大人」を演じていますが、しかし人間はそんなに完璧ではありません。その代表がなくしもの。私もそうですが、頻繁にモノをなくします。そんなとき、恥ずかしかったり悲しかったりする姿を見せにいくのがこの年齢の男性。だから、それをこっそりと書き留める日記を作ってみたい。そしてそんな「ちょっと恥ずかしい自分」を笑って楽しみたい。そんな想いから開発がスタートしました。


-開発するにあたって難しかった点などあればお聞かせください。

恥ずかしい体験をこっそり書き留めるノートなので、見た目にそれがわからないようにすること。ここが一番大切かなと考えました。購入して頂くとき、ネットでなら気になりませんが、お店でなら店員さんに見られるのは嫌かもしれない。ですのでノートの表側はロゴ単体で仕上げ、帯にもタイトルの透明色の箔を押して、よくみて見ないと何かがわからないような仕様にしました。遊び心とも感じて頂けると嬉しいですね。


-素材選びはどのように進んだのでしょうか?

日記づくりは初めての経験でしたので、製品作りをご一緒頂いた神戸派工場さんにアドバイスを頂きながらセレクトしていきました。表紙には先述のとおり上品な外観に仕上がるように深いネイビーカラーの用紙を、そして、中には暖かみがあって目が疲れにくいクリームキンマリを選択。この紙は小説などにも使われ、驚くほどになめらかな質感。幅広い筆記具と相性が良いのもメリットです。


-社内での反応はいかがでしょうか?

ビジネスマンがこっそり書いていたら、ギャップで好感度高い!かわいい!といった女性陣からの声がありました。上品な外見とちょっとシュールな中のコンテンツ、それを持ち歩く男性の普段の姿とこれを書くことのギャップ、そこには自分たちが考えていた以上の楽しい「笑」があるのかもしれません。


絵が上手な方でも、画力に自信がない方でも、普段からメモを取る習慣がある方でも、使う人次第でいろんな表情に変わる日記です。ぜひともあなただけの「なくしもの日記」を完成させてください。

-楽しみですね!本日はありがとうございました。

ありがとうございました!






「笑」のプロダクトシリーズ

ここまでは「なくしもの日記」のご紹介をしてきましたが、その他の4つのブランドではどんな商品ができあがったのかを簡単にご覧頂きましょう。

「笑」って素敵な言葉。

誰かを笑顔にしたい、クスッと笑ってほしいと思いながら何かを作るのは、とても楽しく幸せです。5つのブランドは、それぞれの視点から、個性豊かな「笑」の商品を生み出しました。この中に、あなたを笑顔にできる商品があれば嬉しいです。また商品を通じて「笑」について、少し考えてみる機会にもなればいいなと思います。さて、次回の「いっしょにちがおうプロジェクト」はどんなテーマになるのでしょうか?是非楽しみにお待ちください。では、あなたの今日が「笑」に満ちた一日でありますように。